アロマでヘアトリートメント

アロマ
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1.はじめに

冬のこの時期(1~2月)寒さが身に沁みます(´;︵;`)

寒さに加えて空気も乾燥しており、肌や髪の毛がガサガサに(∩´﹏`∩)

顔のお肌は念入りにケアされていることと思いますが、髪の毛や頭皮のケアを顔ほど気にされていない方って多いのではないでしょうか?皮膚は代謝によって再生されますが、毛髪はすでに死んだ組織であるため自分の力で再生することはありません。損傷した毛髪は損傷したままなのです。毛髪のケアって重要ですよね。

毛髪のケアには重要なことが2つあります。

1つめは毛髪の損傷を防止することと、すでに損傷した部分の傷みが広がらないようにすること。2つめは健康な毛髪を生やすことです。毛髪は頭皮から生えてくるので頭皮のケアも重要です。

なので今回はアロマ(精油)での頭皮、毛髪トリートメントをご紹介します♪

2.毛髪について

本題に入る前に髪の毛について少し説明します。知っているとヘアケアの勘所が分かります。

髪の毛は大きく3つの層からできています。外側からキューティクル、コルテックス、メデュラとなります。”キューティクル”という単語は耳にしたことがる方も多いのはないでしょうか?うろこ状の多層構造で、その外側は水をはじく硬いたんぱく質でできています。キューティクルは髪全体を守り、滑りを良くし、形状を保持する役割を果たしています。裏を返せばキューティクルが剥がれ落ちると髪の毛の潤い、ハリつや、滑らかさがなくなりダメージを受けます。髪の毛のケアには健全なキューティクルが欠かせません。

キューティクルの再表面は様々な脂質で被われており、その中で重要なのが18-MEAという脂質です。この18-MEAは髪の毛には非常に重要な成分ですので、別章にて紹介いたします。

話を少し戻します。このキューティクル、周りの状態によって閉じたり開いたりします。通常キューティクルは閉じている必要があり、これにより髪の毛を保護しています。開いていると水分が蒸発しダメージを受けます。また開いていると脱落しやすくなります。

キューティクルは熱を加える/水を含む/アルカリになる/と開き、乾燥する/酸性になる/と閉じます。パーマやヘアカラーはアルカリでキューティクルを開かせて薬剤を髪の毛に浸透させます。美容院でパーマを施術したあと弱酸性のトリートメントをするように言われたことはありませんか?これは開いたキューティクルを閉じる必要があるためです。(酸性が強すぎるとキューティクルが分解し、頭皮もダメージを受けてしまいます)

3.アロマでヘアトリートメント(ヘアパック用オイル)1)

(1)レシピ

・ホホバオイル 25ml   キャリア(ベースオイル)

・ブレンドする精油  目的に合わせて選びます。下表に一覧を示します。

(2)ヘアパックの調合

  ①目的に合わせて上表からブレンドする精油を1~3種類ほど選定します。禁忌に該当する場合はその精油を使用しないでください。ホホバオイルのみでもOKです。

  ②蓋つきの容器(ガラス製がよいです)にホホバオイルを入れ、そこに選定したオイルを配合します。配合量はブレンド精油合計で13滴です。

  ③蓋をしてホホバオイルと精油が混ざるように良く振って完成です。

(3)使用方法

  ①ヘアパックは整髪剤等使用していない乾いた状態で行います。髪の毛がお湯や水で濡れているとオイルをはじいてしまうので乾いた状態でパックしてください。頭皮にオイルを付けます。上でも書きましたが頭皮が健康でないと健康な髪の毛は生えてきません。頭皮にしみ込むようにトリートメントします。髪の毛には頭皮に塗り込んだオイルが馴染むくらいの感じで良いです。

  ②オイルを付けたあと蒸しタオルで頭を覆い、シャワーキャップをつけ20分ほど馴染ませます。蒸しタオルの熱と蒸気でキューティクルを開かせ、オイルを浸透させます。

  ③その後シャンプーでオイルを洗い流します。普段使っているシャンプーで構いませんが、シャンプーにこだわってみるならおすすめのシャンプーは

です。このシャンプーは精油とハーブ成分が配合されて結構お高いですが、洗髪後の髪の毛が整い効果2倍です♪よほどの乾燥肌でないかぎりリンスをする必要はありません。

4.健康な髪の毛に重要な18-MEAとその補修について

18-MEA(18-メチルエイコサン酸)は哺乳類のみに存在し、ヒトでは髪の毛のキューティクルにのみ存在します。ヒトの髪の毛から発見されたのは1980年代後半です。18-MEAが髪全体に占める割合は0.1%未満と極少量ですが髪の毛にとって重要な役割を担っています。18-MEAは毛髪表面に水をはじく機能を付与し、摩擦の低減や滑らかな感触の発現に寄与していると考えられています2)~4)。髪の毛がダメージを受けると18-MEA量が減少し5)、表面が水に馴染み易くなり髪の毛の絡まり等の要因になることが明らかになっています2)。MEA量はパーマでは1回の施術で約半分に、ブリーチでは1回の施術でほとんど消失してしまうそうです5)。また紫外線によっても18-MEAが消失することが分かっています5)。18-MEA量が減少するとキューティクルが濡れやすくなります。キューティクルは濡れると柔らかくなり剥がれやすくなります。

このように18-MEAは髪の毛にとって重要ですが、髪の毛は自分の力で18-MEAを再生することはできません。18-MEAを補うには外から補充するしかありませんが、単にMEAを与えるだけではキューティクル表面に定着してくれません6)。簡単に洗い流されてしまいます。18-MEAをキューティクルに定着させるには定着を助ける物質が必要です。

以上を踏まえてクリノンがおすすめするのはこちら

お値段もお手頃で、つけた後洗い流したりしないでよいのでケアがらくです♪

5.最後に

はじめにも書きましたが髪の毛は自分の力で再生できません。ヘアケアの基本は”健康な髪の毛を生やしその状態を維持していく”です。健康な髪の毛は健康な頭皮からです。

最後まで本ブログをご覧いただきありがとうございました!

ーーー参考資料ーーー

1)楢林佳津美:実習9 ヘアパック. アロマコーディネーター講座. 第4版, 日本アロマコーディネーター協会, p.105-106(2010)

2)H. Tanamachi, S. Tokunaga, N. Tanji, M. Oguri and S.Inoue : J. Cosmet. Sci. 61, 147 (2010).

3)S. Breakspear, J.R. Smith and G. Luengo : J. Struct. Biol.149, 235 (2005).

4)C.A. Torre, B. Bhushan, J.Z. Yang and P.M. Torgerson :J. Cosmet. Sci. 57, 37 (2006).

5)井上滋登:毛髪最表面の構造と物性.表面化学.vol.32,no.5,p.287-293(2011).

6)P.W. Wertz and D.T. Dowing : Integral lipids of humanhair, Lipids, 23, 878 (1988).

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